マインドフルネス瞑想で動作瞑想

マインドフルネスなヨガで動作瞑想!心と体のつながりを取り戻そう

マインドフルネスという考え方は、ヨガと共通する点があるので、ヨガに興味があるあなたにはぜひ知っておいていただけたらと思います。

実際私がマインドフルネスについて知ったのは、脳科学の研究をしつつヨガを教えていらっしゃる、ある先生が、マインドフルネスについてお話しをされていたから。

ヨガティーチャートレーニングRYT200を受けた際も、マインドフルネスのカリキュラムがありました。

Googleなどの大企業でも活用しているというマインドフルネスに興味を持ち、マインドフルネスに関する書籍を何冊か読み、いくつかワークショップも受講しました。

 

マインドフルネスの目指すこと…

「今、ここ」で起こっていることに気づき、判断をせずに、ありのままを受け容れる

これって、ヨガのレッスンのときにいつもやっていることではありませんか?

 

マインドフルネスヨガという呼び方で伝えられることもある、マインドフルなヨガとはどのように行うのか?一緒に学んでいきましょう!

マインドフルネスって何?

マインドフルネスヨガのお話に入る前に、マインドフルネスって何?について触れておきましょう。

前述しましたが、マインドフルネスとは、

「今、ここ」に意識を向けて

起こっていることに対して良い/悪いを判断せず

ありのままを受け容れる

そんな心のあり方のことです。

それっていったいどういうことでしょうか?

そして、どうしてここまで現代の私たちがマインドフルネスに注目し、GoogleやFacebookなどといった世界的な大企業で社員研修に用いられているのでしょうか?

それは、私たちが「今、ここ」に生きることができていないから。

あまりにもストレスまみれで、やることが多過ぎて、疲れてしまっているからなのでしょう。

私たちは、眠る時間や食事をする時間、ゆっくり座ってお茶を飲む時間、もしかしたら大切な人と話す時間すら削らなければならないくらいたくさんのやるべきことを抱えています。

複数のタスクを同時進行でこなすのに、頭はフル回転。

すきま時間には、休めばいいのにスマホなんて見ちゃって情報過多。

そしてそれらのことをしつつも、頭の中では悩んでいることがグルグル巡っていたりして。

ご存じですか?人間の悩みの大半って、

何日も、もしくは何か月も前のことをくよくよと思い返したり、

まだ起こっていない、起こるかどうかも分からないことを先取りして心配したり、と、

今、ここで起こっていないことなんですって。

というわけで私たちの心は、脳はいつも動き続けています。

意識的に稼働させている思考に加えて、なんとなく頭に浮かんでいることまで含めると、人間は1日に約6万回思考する、といわれています。

1日は86,400秒ですよ?

そのうち6~7時間は寝ているとして…えぇっそんなに!?という数じゃないですか?

そんなに思考を繰り返しているんです。

たとえ体を休めていても、頭の中にあれこれ浮かんでいると、脳は動いている状態になり、かえって疲れてしまいます。

私たちが疲れていると感じているのは、体がというより脳がということも多いのです。

マインドフルネスにはこんな効果が!

そんな働きづめの脳を休めてあげるために、マインドフルネスでは脳に1つのことだけをさせるということを行います。

脳は、1つのことだけに集中しているときは疲れないんですって!

かえってスッキリして、脳の疲労を取ることができると脳科学の研究により明らかになっています。

マインドフルネスの効果はこれだけではありません!

効果の一部をご紹介します。

・心が落ち着き、リラックスできる

・思いやりの心が育まれ、人間関係が良好になる

・ストレスの軽減

・不安の軽減

・学習能力・記憶力・集中力UP

・仕事や作業、学習の効率が上がる

・スポーツ選手のパフォーマンス向上

・頭がクリアになり、洞察力が上がる

・自己肯定感、幸福感が高まる

・五感・直感がさえる

・睡眠の質が向上する

・免疫機能の向上

・慢性疼痛の改善

・不安障害等、精神疾患の症状改善

まるで特別な治療を行ったかのような変化を、脳にもたらすことができるのです!

実際、アメリカでジョン・カバットジンが医学界にマインドフルネスを取り入れ、マインドフルネス・ストレス低減法というプログラムで精神疾患の治療を行って以来、アメリカを中心にマインドフルネスは医療にも用いられています。

マインドフルネスの効果は、

マインドフルネス瞑想のオドロキ効果!体験談もあり

でも詳しくご紹介しています。

マインドフルネスの基本・呼吸瞑想をしてみよう

マインドフルネスな状態になるための基本的で、なおかつ効果が上がる!といわれている方法が、

マインドフルネス呼吸瞑想です。

仏教の禅をルーツとしていますが、前述のジョン・カバットジンらによって、宗教性を排除して、世界中の誰もが取り組める形で広まっています。

 

方法は簡単!

 

瞑想をする状態・場所を整える

瞑想をする場所はどこでもかまいませんが、始めのうちは、静かで、暑さ・寒さを感じず、リラックスしやすい場所がいいと思います。

瞑想をしていると、音や気温などささいなことがけっこう気になってきます。

余談ですが、私は朝瞑想をするときは、トイレに行き、顔を洗い、歯磨きして「あースッキリ」状態にしてから始めます(笑)

 

1 椅子または床に座る

数分間安定して座っていられる座り方を選びます。

椅子に座っても、床の上で正座をしても、あぐらでもOKです。

床に座る場合は、クッションやブランケットなどを利用して、おしりを少し高くすると、背中が丸くなりにくく楽に座れるのでおすすめです。

仰向けになってもOKですが、途中で眠ってしまうかもしれないので注意(笑)

 

2 呼吸に意識を向ける

目を閉じるか、半眼にして、呼吸に意識をしてみましょう。

自然な呼吸で大丈夫。

鼻先やおなかなど、空気が出たり入ったりするのを感じられる部分に意識を向けてみます。

吸う息・吐く息の温度、空気が通る感覚、体が膨らんだりしぼんだりする様子など、あなたの感覚で感じ取っていきます。

 

3 ポイント! 気が散ってもOK

瞑想というと、頭を空っぽにして、無になれないとダメ、というイメージを持っていませんか?

マインドフルネス呼吸瞑想は、雑念が湧き上がって気が散ってもOKなんです!

むしろ、瞑想中に雑念が湧き上がって呼吸から意識が逸れたことに気づき、再び呼吸に意識を戻すということが、脳を鍛えるために必要なトレーニングになるそうです。

雑念が浮かんでしまうことを悪いことだ、間違いだ、とジャッジせずに、雑念が浮かんだことを受け容れ、流していくというのも、マインドフルネス瞑想の大切な要素です。

 

5 最初は1分でもOK!

いきなり20分、30分瞑想しようとするのは挫折の元です(笑)

まずは1分、呼吸を意識することの感覚をつかんでみてください。

5分、10分、15分と少しづつ時間を長くしていきましょう。

アラームをかけておくと、まだかな?まだかな?と何度も目を開けてしまうことを防げます(笑)

1回の瞑想時間の長短による効果の違いはまだ明らかになっていませんが、1回の時間を長くするよりも、できる限り毎日継続していくことが、脳を変化させていくようです。

マインドフルネスな状態になるにはヨガが良い理由

ヨガ中

マインドフルネスな状態に持っていくには、呼吸瞑想が基本ですが、瞑想で1つのことに集中する目標物は、呼吸でなくてもいいんです。

ほかのやり方として、

・数を数える

・マントラを唱える

・ハミング

・食べる

・歩く

などが行われていますが、ヨガもそのひとつです。

ヨガは、動作瞑想、動く瞑想と捉えることもできます。

そもそも、歴史をさかのぼると、人が抱える苦悩から逃れるために、地に座り、瞑想をしたのが、ヨガの起源といわれています。

マインドフルネスの方法としてヨガをおすすめする理由は…

脳を酷使させる忙しさや悩み、仕事や対人関係などから来るストレスは、徐々に私たちの心と体を弱らせていきます。

心のつらさを我慢し続けた結果、感じるということが麻痺してしまう。

体の声を無視して長時間仕事をしたり、睡眠を削ったあげく、痛みや不快感を薬やエナジードリンクで抑えたりして、体の感覚が鈍ってしまう。

そのうち私たちは、心や体がストレス状態にあること、それによってストレス反応を起こしていることにすら気づかなくなることもあるのです。

わたくしごとですが、以前体のケアをお願いした方たちに、

「肩がガチガチですよ」

「横隔膜が硬くなっていますよ」

「側頭筋が硬くなっていますよ」

そして皆さん一様に、

「ストレスが溜まっていますね」

と言うのです。

自分としてはストレスフリーで生きているつもりだったので、かなり驚きました。

このように、自分では気づかないうちにストレスを感じ、心身にストレスを溜めこんでいるということもあるのです。

自律神経を介して心と体は…という話を始めると、かなりのボリュームになってしまうので割愛しますが、

心と体は、密接に関連しています。

緊張すると汗をかき、鼓動が早くなる、というのは、私たちの心身で普段からよく起こることですよね。

ですが、心と体がお互いを無視した状態だと、ストレス反応が起こっても、心の苦しさに気づかない、体のつらさに気づかない、ということが起こり得るのです。

ヨガは心と体をつなぐものです。

ヨガの語源がユジュ…つなぐということは、ご存じかもしれません。

ヨガのアーサナ(ポーズ)を丁寧に行い、呼吸や体の感覚に意識を向け、体のあちこちの微細な感覚を感じ取っていきます。

「体が硬いから、ヨガは向いていないんだ」とか、

「左右のバランスが違うから、こちら側は良くないんだ」

といったジャッジ、あなたの主観に基づいた判断は、マインドフルネスヨガではお休みしましょう。

ただ、

「この部分に詰まりを感じるな」

「この状態だと呼吸が深くできるな」

と、今の状態に気づき、観察するだけでOKです。

この気づきがとても重要!

今の状態を客観的に把握できると、ありのままの自分を受け容れることができるようになってきます。

自分への優しさにつながるんですね。

頭の動きはシンプルになり、疲労が取れ、

心はリラックスし、体は整い、心と体のつながりが深くなります。

普段の生活でも、集中力が高まったり、ストレスがかかる状況でも、適切に対応できるようになったりと、マインドフルネスヨガによって身につけたことを生かすことができるのです。

心をコントロールするのは、ご存じのように(笑)なかなか難しいですが、ヨガで体から働きかけると、心は意外と応えてくれるものです。

また、瞑想は雑念が次から次へと浮かんできて呼吸に集中できないから苦手、という方でも、ヨガで体からアプローチするのは、体の感覚に集中しやすいと思います。

マインドフルにヨガ、やってみましょう!

マインドフルネスヨガの実践方法 実際にやってみよう

1 ヨガを動作瞑想、動く瞑想のひとつと捉えておこなってみよう

具体的には、アーサナ(ポーズ)を行うことで、今、ここに意識を向けます。

意識的に呼吸をし、ひとつひとつの体の部位を動かしていきます。

 

呼吸の深さだったり、リズムだったり、温度だったり、空気がどこを通ってどこに溜まりどこに抜けていくのかといった感覚だったり。

体の感覚も、ここが伸びているな、ここが窮屈だな、ここが頑張っているな、心地いいなとか、インストラクターからかけられる言葉によって体の角度を変えてみたら少しポーズが深まって違う感覚になったなとか、いろんな気づきが出てくるかと思います。

なーんにも気づかない、と感じたとしたら、それも気づきです(笑)

ポーズを取っていたらこんな思いが浮かび上がってきた、ということもあるかもしれません。

自分自身の感覚ではあるけれど、自分自身をちょっと離れたところから観察するような感じで行っていきます。

観察なので、気づいたことに対して、これはダメだとか、隣でやっている人と同じようにしなくちゃ、といった比較や判断はしないでおきたいですが、比べているな、と気づくのも、その時のあなたの気づきです。

起こることに、良い/悪いはありません。

ただ気づいて受け容れる、それだけです。

 

客観的に観察すると、これ以上ここを伸ばすのは無理だなとか、ここまで動かすと不快感があるからゆるめようとか、このポジションにすると呼吸が深まるな、といったように、体と調整することができるようになってきます。

 

次第に、気づき…心と、感覚…体がつながっていきます。

 

2 どんなアーサナ(ポーズ)で行っても大丈夫

ゆったりとしたリラックス系のクラスでも、ひとつひとつのポーズを長時間かけて行う陰ヨガのようなクラスでも、ポーズをつなげて流れるように行っていくフローヨガのようなクラスでも、難易度の高いポーズにチャレンジするクラスでも、ご自身の中でいろんな気づきが起こってきます。

もちろん、マインドフルネスヨガと銘打つクラスを受講すると、インストラクターからの誘導によって、新たな気づきを促されるでしょう。

ヨガの目的のひとつはマインドフルネス状態になること

普段私たちは忙しく暮らすあまり、息をしていることすら忘れていることがほとんどです。

または、はっきりとつかめないモヤモヤした感情で、心がザワザワすることがあります。

体の不快感を、いつものことだから、となかったことにしてやり過ごしていることもあるでしょう。

ストレスがかかる状況も、自分にはどうにもできないこともあります。

 

そんな中でも、たった数分呼吸を意識したり、ヨガで体を意識して感覚に気づくということで、心を、脳をスッキリとさせ、ありのままの自分の状態に気づき、受け容れ、認めることができるようになると、感情を冷静にコントロールすることも可能になります。

ストレス反応は、自分でコントロールすることだってできるということですね。

 

なんだか生きるのが楽に、しあわせになりそうじゃないですか?

できるペースで、マインドフルネス瞑想・マインドフルネスヨガを実践していただけたら嬉しいです。

  1. 肩こり・頭痛はヨガで解決
  2. マインドフルネスの驚きの効果
  3. 初めてのマインドフルネス瞑想・やり方
PAGE TOP